宝塚歌劇団星組『エルアルコンー鷹ー/Rayー星の光線ー』を観た感想その1〜礼真琴さんと愛月ひかるさんはすごいよ編〜(11月22日11時30分公演)
圧倒されてるうちに終わりましたね……エルアルコンRay……
本当は一本の記事にまとめたかったところですが礼さんと愛月さんのすごさを説明するだけで長い文章になると判断したので独立した記事にすることにしました。
内容はすでにTwitterのほうで呟いたこととそんなに変わりません。また再演なのでネタバレも何もない感じですが、先入観なく観たい方はブラウザバックをおすすめします。
全て個人の感想です。怪文書のように感じられる部分があるかもしれませんが書き手は正常です。
観た。2020/09/15『FLYING SAPA』|おぎた|note を読むとより私が何を言いたいかが分かりやすくなると思います。
礼真琴さんの強さと広がり
まず改めて驚かされたのは礼真琴さんが圧倒的に「強い」ことです。
私の持論の一つに「生身の人間とタカラジェンヌは別の生き物」というものがあります。宝塚歌劇の舞台の上に立つひとたちは、芸名というベールの向こう側に存在している、特殊な鍛錬を積み、独特の化粧や補正に身を包んだ、「タカラジェンヌという生き物」です。舞台を降りてもなお芸名というベールは健在です。
我々観客もタカラジェンヌをタカラジェンヌだと思うことにより宝塚の舞台は成立しています。おそらく。
しかし礼真琴さんはタカラジェンヌでありながら人間なのです。というか人間のままタカラジェンヌをやれてしまう強さを持っていらっしゃる方が礼さんなのです。
舞台姿とオフでの姿をご存知の方ならきっとわかっていただける思うのですが、礼真琴さんはタカラジェンヌでありながらその本質は極めて人間くさく、親しみを感じられるお人柄の持ち主です。また『かもめ』『ロックオペラ・モーツァルト』などで顕著ですが、危うさや人間くささ、一種の泥くささを纏ったお役がたいへん得意な方です。
人間らしい危うさを持ちながら「タカラジェンヌ」ができてしまう強さを持った礼さん。その強さは舞台上でのパフォーマンスにも息づいていると個人的に思います。
さて今回『エルアルコンー鷹ー』を観劇したさい、私が礼真琴さんに感じたのは「礼真琴という概念が広がっている……!!!!」ということです。
その実力・強さ・危うさの全てをもって、「礼真琴」という概念を押し広げている、と感じました。
『ロックオペラ・モーツァルト』を観劇したさい礼真琴さんに「すごい通り越して怖いの域にいる、すごい」という感情を抱いたのですが、今回はその時を上回る畏怖の念を感じました。すごすぎる方だ……
愛月ひかるさんのすごさ
愛月さんについてですが、私が一番感じるのは「ここまで人間的な魅力を持った礼真琴さんというスターと真っ向から『タカラジェンヌ』として張り合えるなんて、本当にすごい方だ!」ということです。
全ツアルジェから薄々感じていたのですが、愛月ひかるさん、どんなスターが相手でも決して怖気づいたり妥協したりせず、全力でぶつかっていけるんですよ。
相手が礼真琴さんでも、タカラジェンヌとしてまっすぐぶつかっているなあと舞台を見て感じます。
それができるのはおそらく愛月さんのなかに確固たる「タカラジェンヌ」としての信念があるからかな、と舞台姿やインタビュー記事、かつて流れていたお茶会レポなどを思い返して感じます。
それは一癖も二癖もあるお役や変わったお役を「宝塚歌劇」「タカラジェンヌ」「男役」として成立させる愛月さんの強みにもなっているのではないでしょうか。
それほどまでに愛月さんはいち「タカラジェンヌ」として強い方だと思います。
それはそれとしてルミナスといういわゆる白い役もメチャメチャ似合っていたので、今後は癖のある役はもちろんどストレートに男役としてかっこいい!!キラキラ!王子様!という役もどんどん振ってほしいなあと感じました。あと霊歌の場面でのハットの被り方がメチャメチャかっこよかったです。
まとまらないまとめ
自分の言語化の精度の限界を感じてきたので切り上げます。とにかく礼さんの2番手が愛月さんというこの状況は本当にすごいと思うし贅沢だなあと思います。
お二人の妥協のないぶつかり合いの結果最高の舞台が生まれているのではないでしょうか。
無事に千秋楽の幕が下りるまで礼さんと愛月さんをはじめとする皆さんが輝けるよう祈るばかりです。
作品そのものや他の方の感想については後ほど別の記事に書き連ねようと思います。
宝塚歌劇団宙組『アナスタシア』をみた感想(11/8 15時30分公演)
ようやく感想がまとまってきたので、こちらで『アナスタシア』をみて感じたことをしたためます。Twitterで呟いたこととほぼ同じです。
※映画版未見、ロシア史に関する知識も浅い人の感想文です。ネタバレはないと思いますが先入観なしで観たい方は観劇後の閲覧をおすすめします。
勇気あふれる一人の女の子
何にしてもまず星風まどかちゃんが「私の思い描く理想の星風まどかちゃん」すぎました。まどかちゃんは自分の足で歩いてゆける勇気あふれる女の子が本当に本当によく似合うと個人的には思っているのですが、アーニャというお役があまりにも似合いすぎ&私の理想すぎて「私の脳内から出てきたんか!?!?!?」と錯覚するほどでした。そして真っ当に演出つけたら発露するまどかちゃんの勇気をあの方向(オリガ、ミレナ)に使う上田久美子先生、ヤバい(褒めてる)な……と改めて思いました。
真風さんのかっこよさについて
真風涼帆さんは肩の力が抜けたラフで自然体なかっこよさをお持ちの方だと思っているのですが、ディミトリという役がこれまた真風さんの持ち味にぴったりはまっていると感じました。肩肘張らずとも元からかっこいい人、という感じが……似合う……どこか純粋なところを捨てきれずにいる、という役柄もこれまたよく似合っていました。あとちょっと面白い感じを醸し出すのが上手いなあとも思います。あの独特の間合いというか何というか……
芹香さんの特別な力
「芹香斗亜さんはどんな作品のどんなお役でもおいしく演じてみせ、観客を楽しませる力を持っている」というのが私の持論なのですが、今回もその力を余すところなく発揮していたと思います。グレブというお役、よく考えると演じるのが難しい役どころだとは思うのですが芹香さんが演じると魅力的で見ていて飽きない役に見えてくるのが不思議です。きっとそれが芹香さんのいちばんの強みなんじゃないかなあと感じました。
この作品は自分を見つけるアーニャと自分が分からなくなってくるグレブが対になるお話でもある気がしているのですが、迷いを演じ切る芹香さんも、ひたむきさを発揮するまどかちゃんも、その中で主演男役としてきっちり存在する真風さんもみんなすごいと思います。
いちばん意外だった桜木さんの活躍
桜木みなとさんについて、「そんなお役も似合うんですか!!??すごい!!!!」と思ったことを反省します。だって桜木さんといえばこじらせたお役、こじらせたお役といえば桜木さん、みたいなところあったじゃないですか!?(他組ファンの感想です)(ごめんなさい)あんな爽やかチャーミング眼鏡おじさんも似合うのが意外だったし素敵でした。
またコメディタッチの軽いお役でもきっちり存在感を示しつついい塩梅で舞台上に存在していたと思います。すご。
和希さんはすごい
和希そらさんについて、圧倒的すぎる、すごい、すごすぎて…………何も思い浮かばなかったわね…………(原文ママ)というメモが残されていました。本当にすごい舞台人だと思ったし上手い人は女役も上手いんだなって思いました。あと和希さんがあんなにすごいのに喰われていない周りもすごいと思います。女役上手いあまりに女役ばっかり振られるようになったらどうしよう、という思いが頭を過ぎるぐらい違和感なかったです。
息ピッタリだった桜木さんと和希さん
桜木さんのヴラドと和希さんのリリー、今回のお二方の関係は男女の恋人同士。壮麗帝は未見ですが、今回の公演では今までの公演やオフでお二人が培ってきたものがフルに活かされていたのではないでしょうか。まさしく息ピッタリでした。
みんな当たり役
公演を通して何より感じたのは「みんな当たり役」ということです。ディミトリとアーニャは真風さんとまどかちゃんにあて書きしたようなお役だし、脇のメンバーもみんなよく似合っていました。
また今の宙組はコーラスはもちろんミュージカルに強く、エリザやスカピンもやろうと思えばできただろうけど、このアナスタシアという新作の大作ミュージカルに挑戦したことに大きな意義があるのではないでしょうか、と思います。
その他のキャストについて
・星組ファンとしては天彩峰里ちゃんの活躍も嬉しかったです。かわいい!歌がうまい!
・そして紫藤りゅうさんも元気そうで何よりでした。SAPAのあのお役が似合いすぎていたあまり「持ち味がフルに活かされる役はオリジナルを待つ必要があるかな……」とも感じてしまったのですが、とにかく活躍が見られて何よりでした。
・美月悠さんをみていると「ある一定の役柄(美月さんの場合ラスボスではない悪役)が似合いすぎると似たような役ばかり振られてしまう問題はあるな……と思ったのですが、私が演出家だったとしても美月さんにラスボスではない悪役を振ってしまう気がするので、わかるよ……と思いました。
・バレエのこと全然知らないけど潤花ちゃんのバレエの場面がすごかったです。というかあの場面に出てる人みんなすごくてどこ見ていいか分からなくなる……
とにかく素晴らしい公演でした!!!無事に千秋楽を迎えられますように!!!
予備知識ほぼゼロでも『鬼滅の刃 無限列車編』をみたらメチャメチャ感動した
「これが国民的人気コンテンツ・鬼滅の刃か〜〜!どんなもんか見てみよ!!!」と思い予備知識ほぼゼロで無限列車編を観たオタクによる感想文です。映画本編のネタバレを含みますので未見の方は先に映画をご覧ください。メチャメチャ良いので……
大前提となる書き手の属性
・普段はヅカオタをやっている
・鬼滅の刃についてはとても流行っていること、胡蝶しのぶさんというかわいいキャラクターがいること、主人公が炭治郎で妹がねずこちゃんだということ、巷のヅカオタの間では「星組でやってほしい」とよく言われていることぐらいしか知りませんでした
・人並みの人間なのでここで出ている感想は他所で出尽くしている可能性が高いです。
まず私はこの映画を観たあと『羅小黒戦記』(こちらも素晴らしいアニメ映画です)と宝塚歌劇団宙組公演『アナスタシア』を観るスケジュールを立てたのですが情緒がメチャメチャになるので別の日に観るべきだったと反省しています。煉獄さん!!!!!!
忖度がなく誠意がある映画
映画全編を通して強く感じたのは「あらゆる忖度がなく、作り手が真摯に作品と向き合っている」ということです。
たとえば子供の間で大流行しているにもかかわらず(実際劇場には多くの子供がいました)グロテスクな描写を削らずPG12にした点。
そして知名度はあるが声優としての技術はない芸能人を起用せず、プロの声優を起用した点。
そして鬼滅の刃という作品をまったく知らない人向けの作品世界や人物の紹介を入れず、「無限列車編」という一本の作品として完成させた点。
舞台にしろ映画にしろ、受け手を信頼していない作品や忖度がある作品は見ていてなんとなく分かってしまいますがこの作品にはそういったものが一切ありません。
作り手が受け手を、そして『鬼滅の刃』という作品そのものを全面的に信頼しているからこそ為せる技だな、と初見なりに思いました。
初見であってもここまで感動できた理由
これについては色々考えをこねくり回してみたのですが、おそらく本当にいい作品は、それについてよく知らない人をも感動させる力を持っているからだという結論にたどり着きました。全てのいい作品がそうとは限りませんが、よく知らない人をも感動させる映画がいい映画なのは間違いないと思います。
大スクリーンで美しくかっこいいアクションやいいキャラクター、ストーリー、音楽を脳に流し込まれ、煉獄さんに泣かされ、劇場を出る時には「そりゃ流行るわ!!!!!!!!!!」と思わされました。
予習はするに越したことはないけど予習しなかったらしなかったで「予備知識ない人間をここまで感動させるなんて!」という気持ちになれる映画です。
そして何よりも煉獄さんがかっこいい。煉獄さんが死んだ悲しみと、それ以上に「私はかっこいい人の生き様を“見届けた”んだ……!」という胸いっぱいの気持ちでスクリーンを後にしました。
またこの作品は劇伴音楽のパワーもすごく、場面に合わせたいい音楽が流れることがどれだけ大事かを改めて実感しました。サントラほしい……
新たな希望と期待
もう日本のサブカルチャーや文化は痩せていく一方なのかな……と(昨今のコロナ禍もあり)いろんなものを見て思っていたのですが、全然そんなことはないなと思えて未来に新たな希望が生まれました。
今の子供達こんなハードな作品みてるんか……すご……という気持ちにもなりました。
10年後や20年後に、鬼滅の刃という作品を見て育ったクリエイターたちがどんな作品を生み出すのか、どんな活躍をするのかが楽しみで仕方ありません。
「星組でみたい」と言われる理由がわかった
おまけにヅカオタ並の感想です。今の宝塚歌劇団星組は少年漫画っぽい持ち味と重厚さを兼ね備えており(個人の感想です)、たしかにこの作品がよく似合いそうだなあと思いました。
トップコンビが兄妹関係、というのも新しいですがそもそもベルサイユのばらだってオスカル編はトップコンビがオスカルとロザリーですし、Thunderbolt fantasyやルパン三世ができたのでできるでしょう。ただ無限列車編だとヒロインになるであろうねずこちゃんの出番が少ないのがネックなので、大劇場でやるとしたら他の部分かなあとも思います。このへんは全編読み通したあとじっくり妄想したいと思います。
ヅカオタ手帳術の一例〜ロルバーンでバレットジャーナルをやるといいかもしれない
・オタクやってるけどスケジュール管理わかんないよ!という方
・毎日todoに追われて本当にやりたいことになかなか時間を割けない方
・そろそろ手帳の買い替え時なのでどんな手帳、ならびに手帳術を試そうか迷っている方
向けに書きましたがそれ以外の方にもおすすめです。
宝塚をはじめとする舞台を好きな人間、さらにオタク全体にとっても相変わらず大変な日々が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。
そんな中でも少しずつ舞台が再開されたり配信があったりして、私はなんだかんだで忙しい日々を送っています。
今回はヅカオタがバレットジャーナルという手帳術を試したらオタク生活が捗ったし生きづらさも減ったよ、というお話をしようと思います。
そもそもバレットジャーナルとは何か
バレットジャーナルとは、学習障害を抱えて生きるライダー・キャロル氏が考案した手帳術です。だいたいのことは 初心者でも簡単!バレットジャーナルの書き方の基本|コクヨ ステーショナリー に記載されているので詳細は割愛しますがものすごくざっくり説明すると「続けやすい手帳を自分で作る」手帳術になります。
InstagramやPinterestなどで豪華に飾られたお洒落な手帳のページを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。アレです、アレ。
しかし本来はごく簡単に始められる上続けやすいものなのです。
公式ガイドブックであるこちらの本は極力始める前にご一読ください。この手帳術を始める上で大事なことがたくさん書いてあります。
単なる手帳の作り方だけでなく、それをどう活用するか、また手帳を通した冷静な精神論にまで言及されている一種の自己啓発本でもあります。と聞くととっつきづらそうですが、バレットジャーナル自体は気楽に気軽に始められて、無理なく続けられるものです。
バレットジャーナルのいいところ
- 毎日やらなくてもいい(最重要)フランクリンプランナーやほぼ日手帳などは毎日続けないと空白のページがどんどん増えていって、だんだん罪悪感が増して最終的に手帳自体を放りだしたことがある私でもバレットジャーナルは続けられています。
- 何ページも書きたいときは何ページも書いていいし、一行で終わらせたいときは一行で終わらせてもいいし、凝りたい時はいくら凝ってもいいし、シンプルに文字と記号だけで書いてもいい。途中でやりたいことリストや取引リストを挟んでもいい。何を書いてもいいし自分で裁量を決められる。
- そもそもの忘れっぽさやタスクの見落としが減る。また、「緊急度は高いが重要度は低い」タスクを見極められるようにもなり、生きづらさ自体が減る。結果的にオタク生活の充実にも繋がる。
案外シンプルにやってもいいということを証明するために私のバレットジャーナルを公開します。(実際に使っているものはもっと乱筆な上プライベートや仕事の予定もいっぱい入っています)
ロフトで買ったタカノフルーツパーラーの限定柄ロルバーンです。
何故ロルバーンなのか
A.中身が方眼のノートだからバレットジャーナルをやりやすく、またたくさんあるポケットがヅカオタの生活と噛み合うため。自由に使えるページが多いため。
自分の気に入ったノートでやるのが一番モチベが続きやすいのですが、少なくとも私にはロルバーンが一番合っていました。
元々手帳になっているやつでも普通のノートタイプのでもいいです。自分がやりやすいと思った、かつ見ていてモチベーション上がるようなデザインのを選んで下さい。
あとこれはヅカオタの性だと思うのですが、なにかと紙類(ポストカードとか茶封筒とかレターセットとか諸々)を持ち歩くことが多いので色々入るポケットのあるなしは非常に大きいです。マジで。日常の管理と紙類の持ち運びを一本化できると心の安定にも繋がります。
ポストカードを持ち歩くならLサイズのロルバーンがいいよ。
贔屓ががっつり写り込んでいる瀬央ゆりあさんのポストカードやその他もろもろの紙のお宝類を持ち歩いています。
出先ですぐお手紙を送れるように気の利いた感じのポストカードや切手、洋2封筒、なにかと入用な茶封筒などもこのポケットに入れて持ち歩いています。
バレットジャーナルを始めてから私に起きた変化
・先送り癖や先延ばし癖、タスク忘れをはじめとする要領が悪い人間ムーブが減った。
・このノートさえあればなんとかなるという安心感が手に入り、精神をコントロールしやすくなった。
・毎日書かなくてはいけない手帳と違い「強制されている感」がないので逆にやりやすく、毎日手帳を開けるようになった。
・あらゆる情報が一本化された結果自分自身の心身について把握しやすくなり、自己管理が以前よりしっかりできるようになった。
というようにオタクやる以前に人間として生きやすくなりました。やった!
おわりに
そもそもの現場がない状態が続いているので実際に公演期間中にバレットジャーナルを運用するとどうなるかはまだ分かりませんが、以前より色々とやりやすくなるのは確実と思われます。とにかく色んな生きづらさが減るので超おすすめです。皆さんも是非試してみてくださいね。
『眩耀の谷』東京の新人公演が中止になったので、宝塚での新人公演のことを書き残します
※2020/8/18に書いたnoteの再掲です。
『眩耀の谷〜舞い降りた新星〜』の東京宝塚劇場での新人公演が上演されないことが発表されましたね。
今回が初主演である碧海さりおさんを贔屓に持つ者として、色々思うところはあるのですが何より「だったら大劇場での新人公演の様子をちゃんとした形で書き残さなくてはいけない、せめて散らばったツイートをひとつの記事にまとめるぐらいのことはしないといけない!!!!!!」と強く感じたので、noteという形で書き残します。ほぼツイートをコピペした箇条書きのメモに等しいです。私のTwitterをフォローしている方には特に目新しい記述はないです。すべて一個人の見解です。notレポートな感想文です。
あと当たり前のように本公演含む核心部分のネタバレがメチャメチャあります。
新公直前の本公演は色々起こる
・ショーのプロローグで彩葉さんに抱きしめられる碧海さん
・中詰のとき夕陽くんにぽこぽこされる碧海さん
公演そのもののこと
新人公演担当は野口幸作先生。本公演と大きな変更点はありませんでしたが比較的野口先生の顔がチラつきやすい公演ではあったと思います。笑
礼真と謎の男のコミカルなくだりのあたりとか、絶対楽しんでやってたでしょ!?碧海さんと天飛くんのA-ENを容易く連想できるなあ……などと思いました。
全体的に剣舞や殺陣、ダンスから感じられるエネルギーか凄まじくて上級生さんから下級生さんまでみんなすごくパワーがあるなあ、新生星組は「ダンスの星組」でもあるのかなあと感じました。あと100期さんがメッチャ頼もしくてさすが長の期……ってなりました。
私自身はというと号泣するというより終始ハッピーでテンションがおかしくなっていました。贔屓の真ん中、嬉しくて楽しい!
碧海さりおさんのこと
・碧海さりおさんの、見ていて胸が苦しくなるほどの純粋さ、こうもり新公のときからずっと感じていたので、これはもう持ち味なんだと思いました。そしてそこにいっとう強く惹かれたことと、純粋なままそこにかっこよさが加わりそのアンバランスさが魅力になりつつあるのも再確認できました。
・今まで碧海さんのことになるとなにもわからなくなってたけど(だから好きという気持ちの正体が分からず2年ぐらい苦しんでいたところを天寿さんの男役道に助けられた)、真ん中に立たれると全てがわからなくなってしまう!!!!!!!!!!!!
・碧海さりおさんって、ピュアなままかっこいいんだよな 特にお芝居において ピュアさとかっこよさを矛盾なく両立しているのが、この方の魅力だよなって思う それは最終的に包容力にも繋がっているなと私は感じる
・礼真琴さんの丹礼真さんは丹礼真さん、と呼びたくなる感じでしたが、碧海さりおさんの丹礼真くんは丹礼真くん!って感じでした。きらきらしていて、純成分多めで、まっすぐで心優しいひとでした。碧海さんの魅力がとても活きていたと思います。
と当時の私は供述しています。
丹礼真さんも礼真琴さんも碧海さりおさんも優しい優しい、心が素敵な人なんだと思います。
春崇ちゃんが優しいお父さんと優しいお母さんに育てられたように礼真さんも優しい優しいお父さんとお母さんに育てられた人なんだなって……
桜庭舞さんのこと
・ポテンシャルが半端ないです。本当に新人公演初ヒロインか疑うレベルだったんだけどそりゃ今まであんなに大きなお役こなせてきたんだからね……
・いつの時代もそうなんだろうけど、今の星組は素晴らしい娘役さんがたくさんいらっしゃるので、トップ娘役さんはもちろん、そうでない娘役さんにもさらに活躍の場が与えられたらいいなーって思ってるよ
この願いが星蘭ひとみさんの映像専科という形で叶えられるとは思ってもいない当時の私でした。でも舞台に立つ娘役さんたちにも活躍してほしい!まずコロナ終了してほしい怒
極美慎さんのこと
・髭が似合う
・プロローグであのきらきらした人誰!?!?!?!と思ってオペラ上げたら極美さんでしたね……
・芝居が、あまりにも良すぎる 極美さんの芝居が大好き
・いつかルドルフ(うたかたでもエリザでも可)とジェラルド・キャリエールとミーマイのビルがみたい
・マジで極美さんのことになると碧海さんとは別の方向におかしくなる私でした
天飛華音さんのこと
・天飛華音くんの謎の男もよかった 少年役や可愛い役の天飛くんしか知らない友達も「意外と似合う、髭がかっこいい」と言っていたのでよかった そうなんだよたしかに天飛くんの少年役は素晴らしい けどいかした男の役も素敵なんだぜ!
と供述していました。天飛さんはたぶん一時期の礼さんが女役ばっかりだったのと同じアレ(どれだよ)で少年役ばっかり振られてると個人的には思うのですが、トビアスも謎の男さんもかっこよかったので早く大劇場の本公演でかっこいい大人の男をやって「天飛さんは大人の男も似合う」ということを周知してほしいです。(追記:エルアルコンでキャプテンブラックを演じられるということで、この願いに一歩近づいた気がします、楽しみです)
その他の方のこと
・有沙瞳さんの春崇ちゃんは礼さんの礼真と舞空さんの瞳花の娘、瑠璃花夏ちゃんの春崇ちゃんは碧海さんの礼真と桜庭さんの瞳花の娘なんだなーって、しみじみ納得しているところです
・瑠璃花夏ちゃんの春崇ちゃん、『眩耀の谷・新人公演』の春崇ちゃんとしてあまりにも完成されていた
・水乃ゆりちゃんは伊達にヒロイン経験積んでないなって思った、舞台でのあり方が上手い
・朱紫令真さんが上手かった、ほんとに職人さんだよねこの方……
・夕陽真輝さんは流石!の一言だった、すごい人はすごい
・澄華あまねちゃんの女戦士がかっこいい女性で、よかった……
まとまらないまとめ
とにかく素晴らしい新人公演でしたが東京でもっとよくなる、と確信していたしもっとよくするぞ!という思いを生徒さん側からすごく感じていたのでかなりつらいです。
でも本公演が再開するのは本当によかった……!!!!!無事に千秋楽まで走り抜けられますように!!!!!!
【ネットで】宝塚・星蘭ひとみさんの過去のオススメ出演作【観れるよ】
※以前noteに掲載したのと同じ内容です。
この記事では「星蘭ひとみさんってどんな方なんだろう?」「宝塚の舞台でどんな活躍をしていたか気になる!」と思った方向けに、星蘭ひとみさんが過去に出演したおもにネットで観れる宝塚歌劇の作品とその魅力を解説していきます。(情報は2020/08/18現在のものです) さて、現役タカラジェンヌ・星蘭ひとみさんがドラマ「おカネの切れ目が恋のはじまり」に出演することが発表されましたね。
美しく華やかな容姿に宝石のような独特の情感があるお芝居が特徴の星蘭ひとみさん。2019年に今後は映像を中心に活動する、と発表されるまでは星組に所属し、様々な公演で活躍していました。
宝塚歌劇の作品は実はAmazonや楽天TVをはじめとした様々な媒体でレンタル配信されています。
今回はその中から特に星蘭さんが活躍している作品をご紹介いたします。
- 『鎌足−夢のまほろば、大和(やまと)し美(うるわ)し−』(2019年星組)
- THE SCARLET PIMPERNEL(2017年星組)
- うたかたの恋(2018年星組)
- ネットで観れないけど観てほしい作品
- おわりに
『鎌足−夢のまほろば、大和(やまと)し美(うるわ)し−』(2019年星組)
個人的に今手にしやすい作品の中で星蘭さんの持ち味が最も活きていると思うのがこちらの作品です。
中臣鎌足の波乱に満ちた人生を描く楽劇(ミュージカル)。星蘭さんが演じるのは安見児(やすみこ)という鎌足の妻となる女性。しかし鎌足には想い人がいて……
人形のような女性が人の心を得るまでをその美しさと情感を存分に活かし演じています。お話自体も素敵です。星蘭さんが出ている中で一番オススメの作品を選んで!と言われたら私は間違いなくこの作品を選びます。
THE SCARLET PIMPERNEL(2017年星組)
こちらは革命の渦中のフランスで、故なき罪で処刑されるフランス人を助け出すイギリス人貴族たちの冒険活劇です。星蘭さんが演じるのは亡きマリー・アントワネットの息子・ルイ=シャルル。(宝塚では娘役さんが少年の役を演じることがたまにあります)史実を知っている方は「あっ……」と思うかもしれませんね。
でもご安心ください。この物語はルイ=シャルルの救済を軸にお話が進んでいきます。出番も多く、星蘭さんが一気に脚光を浴びるきっかけともなった作品です。ドキドキハラハラ、だけどラストは爽やかに終わる冒険物語は星蘭さんだけでなく宝塚そのものの魅力に気がつくきっかけとなるかもしれません。
うたかたの恋(2018年星組)
こちらはオーストリアの皇太子・ルドルフと令嬢マリーの悲しくも美しい心中物語です。
星蘭さんが演じるのは皇太子妃・ステファニー。夫に想い人がいる、という点は安見児と共通していますが、大きな違いは誇りとプライドが高い点。やや硬質なお芝居をする星蘭さんの持ち味とがっちり噛み合って印象的なお役になっています。
ネットで観れないけど観てほしい作品
ロックオペラ・モーツァルト(2019年星組)
星蘭さんが演じるのはヒロインの妹・ゾフィー。天才的に可愛い衣装に身を包んだ天才的にかわいい星蘭さんを存分に楽しめます。ちなみに星組時代最後の公演になります。
デビュタント(2018年星組)
円盤が出ていない公演ですがもしスカイステージ(CSの宝塚専門チャンネル)の無料開放期間に放送されたり、配信が開始した暁にはぜひ観ていただきたいです。星蘭さんの持ち味がすごく活きています。
お近くのヅカオタに問い合わせたら観せてもらえるかもしれません。
おわりに
星蘭さんが映像をメインに活動する、と聞いたときはヅカオタ一同驚きましたしどんな方向性の活動をするか分からずオタオタしたりしましたが、情報が解禁されてワクワクしているところです。映像での活躍も楽しみですね。もし星蘭さんきっかけに宝塚歌劇そのものが気になりだしたら過去の記事などを参考にして是非色んな作品を観てくださったら幸いです。
【notレポ】愛海ひかるさんの過去のお茶飲み会の感想文
!レポではないよ!『白鷺の城・異人たちのルネサンス』当時の愛海ひかるさんのお茶飲み会の感想文です。noteに載せたのと同じものです。
先日行った宙組男役・愛海ひかるくんのお茶飲み会があまりにも最高だったので感想を書き殴ろうと思います。レポではないよ!お茶飲みに参加した人がただジタバタしているだけの文章ですが少しでも楽しい雰囲気が伝わればと思います。
大前提としては本っっっっっっっっ当に!!!!!!!!!楽しかった!!!!!!!!!!!!!!
まず愛海くんのお茶会は疾走感がすごいんですよ。もちろん話の内容についていけないなんてことはちっともないけど、なんというか勢いがすごい。テンションが高く、ハイテンポで、お話の内容も面白く濃密でずっと笑顔でいられました。クイズコーナーも楽しかった!
歌にダンスに絵に(!)サービス満点のお茶飲み会でした。オフだとチャーミングさが強く出がちな印象を抱いていたのですが、踊りだすとメッッッッチャメチャかっこいい。私には残念ながらダンスを形容するための語彙や教養があまりないのですがほんと...かっこよかった...キレがすごい。かっこいい。目が良い。
愛海くんは世界中のあらゆるポジティブな感情をその身に凝縮したような、眩しくてキラキラしていてエネルギッシュな方でした。
今を全力で生き、未来に向かって突き進み、よりよい舞台をつくるため日々全力で芸事に向き合っているのが伝わってきました。
そんな愛海くんの生き方が、男役としても一人の女性としても人間としてもとてもかっこいいなと思います。
かっこいい。チャーミングなところも込みでかっこいい。
愛海さんの宝塚人生の軌跡をほんの一部だけど見届けられるのは本当に幸せなことだなあと思った、宝物のような1日でした。
楽しさと幸せのあまり帰宅後にコインロッカーに全部荷物を置いてきたことに気付きました。アホか?
でもその後ここ最近で一番グッスリ眠れたしスッキリ目覚めたのでよかったです。
本当に幸せな時間でした!